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だます

不動産屋の営業努力・からくり実は・・


営業努力とは値段を下げること?

委任物件に対して一生懸命営業するのは、当然のことです。それはいかに買主さんを見つけてベストな売却を追及することです。しかし、一部には売却依頼を受けている売主さんに対して営業することをメインの仕事としている営業マンが存在しています。

つまり「値下げ交渉」です。確かに値段を下げれば売りやすくなります。

でも、闇雲に値下げを売主さんに求めることばかりしていて、外に売る努力をしなければ、堂々と手数料をもらうことなんてできないはずです。

確かに売れなければ値下げすることも必要です。市場価格とお客様の思惑が違うのですから。でも、値下げ交渉段階で「もうひと声値下げお願いします」なんていう営業マンもいます。不動産売買はバナナの叩き売りじゃないのです。

手数料をもらう依頼主に対して営業する時間があるなら、買主さんに対して
もっと営業することが必要なのです。市場に対してそれほどたいした販売活動をしていないくせに、売主さんに対してだけ積極的に営業するのは楽かもしれませんが、ダメ営業マンは営業努力する相手を間違えています。また、やはりそれなりの価格で売却するのなら、ある程度時間がかかるのは致しかたありません。時間をかけても、たった一人の買主さんを見つければ良いのが不動産業界です。

しかし、不動産会社としては目先の数字に追われて早く契約して手数料の入金をしてもらいたいと考えています。それには値下げが一番手っ取り早いのです。
一つの物件で二人も三人も買主さんがいる必要はないのです。それなのに買主がたくさん見つかるような価格設定を望むのです。確かに売主さんの希望価格と市場価格には温度差があるのはわかりますが、買い手に向かって十分な営業
努力もしないで、簡単に売主さんに対して値下げ交渉を行うようでは、あまり良い営業マンではないのです。

ちなみに仲介業者にとっておいしい仕事にというのは、エンドユーザーから売却物件の委任を受け、それを買い取り業者に売ります。
当然価格は下取り価格になります。その後その買取業者(再販業者)から再度不動産の売却委任を受け、自社のお客様に売るのです。

手数料でいえば、仮に3000万円のマンションを仲介して、売主さん(エンドユーザー)買主さん(再販業者)から手数料をもらうと、手数料が3%の2倍で6%となり、6万円と消費税など入れると約200万円です。それから再販業者に物件を「専任」で売らせてもらい、自社買主を見つけると再販業者は利益を乗せますので、仮に3500万円で売った場合の手数料は約233万円になります。

つまり一つの案件で、合計433万円の利益になるのです。これを最初から3500万円でレインズなどに登録して共同仲介で売った場合には、売主さんからだけしか手数料をもらえませんので、約116万円の利益にしかなりません。だから価格を下げさせたほうがもうかることを知っているのです。買主さんに向かっての営業努力をするより、売主さんに向かって営業するほうがもうかるケースもあるのです。

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